Cafe樹林 『運命を生かす』読書会(8月度)に参加!
残暑が続く8月21日(水) 15:00~16:00、龍谷大学 深草キャンパス内にあるCafe樹林にて、『運命を生かす』読書会に参加しました。今回PHP友の会からは片岡明夫さんが同行くださり、Cafe樹林スタッフの方々とあわせて10名での読書会でした。
8月21日の言葉は「力の範囲」。今回の言葉は松下電器を創業し一代で世界的企業へと発展させた松下幸之助さんならではの訴えであり、自分自身に引き付けて考えることがむずかしい内容でした。幸之助さんが述べておられる取引先の事例についても明確に紹介することはできなかったのですが、昭和8(1933)年に松下電器が行なった事業部制の例などを取り上げ、片岡さんの協力も得つつできる限り具体的に解説しました。
次に、参加者の方々へ「現在、皆さんの仕事内容・成果は、皆さんの実力に見合っているでしょうか?」と質問。「私はレジや配達を担当している」「調理全般を担当している」などそれぞれの仕事内容を教えていただき、「実力を十分出せていると思うし、今後も仕事を創出してどんどん取り組みたい」と元気におっしゃる方もいれば、「ケースに応じた段取りがまだうまくいかない。メモを取るなど対策して改善したい」などご自身の課題ときちんと向き合っておられる方も何名か見受けられました。特に印象的だったことは、Cafe樹林全体をマネジメントされている上の立場の方ほど「まだまだ実力不足。目標や求められるところになかなか手が届かず日々悪戦苦闘している」とおっしゃっていたこと。私自身の業務遂行状況とも共通する面が多く、非常に共感できました。
片岡さんは、ご自身が社会人時代に製造現場で働いておられたときに『提案制度』があったことを紹介くださいました。「日々自分の仕事に関する提言を周囲に重ねていくことで、自身が経営者としてより成長できるのではないか」とのご意見でした。さらに、「事業活動を発展させていくには技術力、資金力、販売力に加え『人材』の確保・把握が重要」とご指摘くださり深く頷けました。
今回一番びっくりしたことは、スタッフのAさんが「自分は約3年Cafe樹林で働いてきたけどほんとうに成長できているのかと疑問に思い、ネット検索したところ『松下幸之助「商売戦術三十カ条」』(板垣英憲 著)を見つけ、読んですごく参考になり励みにもなった」という発言でした。そして、このAさんから「接客の際に自分は笑顔で応対することがうまくできていない。どうすればいいでしょうか?」という質問が出たのですが、横にいたKさんから「いや、A君自分で思っているよりも笑顔で接客できてるで!」との助言が入るというほほえましい一面がありました。
まとめとして、①会社運営に限らず、一人の人生も「経営」なので、折に触れ自分の実力を把握すること ②自己評価では過大評価や過小評価をしてしまいがち。周囲の人と対話し自分の認識と実際との差を埋めていくこと を提案しました。今回の読書会を通じ、Cafe樹林スタッフの方々がそれぞれの持ち場において経営者となっておられることが感じられました。むずかしいテーマだったにもかかわらず、Cafe樹林の方々や片岡さんのおかげで和気あいあいとした活発な意見交換の場となりありがたかったです。
(PHP友の会事務局 平山健太郎)