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大阪PHP読書友の会主催で オープン例会・特別講演会

大阪PHP読書友の会は、5月12日(日)、阿倍野市民学習センターにおいて、恒例のオープン例会・特別講演会を開き、23名の会員さんが参加して行われました。
 今回の講演は、地元大阪夕陽ケ丘にある稱念寺の元ご住職岸野正行氏による『夕陽丘と大乗仏教』という演題での講話。大阪七坂めぐりのルートになっています夕陽ケ丘にある稱念寺は、明治期この地に住んだ伊達宗弘(1802-1877)が”夕日岡”と名付けたという由来のある場所で、古くは鎌倉初期の歌人藤原家隆(1158-1237)がここに庵(夕日庵)を設けたと言われます。そのころ詠まれた歌に「契りあれば なにわの里に やどり来て 波の入日を 拝みつるかな」があります。伊達宗弘は、明治の政治家陸奥宗光の実父で、一時期
伊達家、陸奥家の両家の墓所がこの地にあったと伝えられています。こうした地名にまつわる貴重なお話を分かりやすく解説いただきました。後半は、このお寺が浄土真宗大谷派ということから、浄土真宗に関するお話として、浄土三部経のなかの『観無量寿経』に言及され
そのなかに説かれている『日想観』(西に沈む太陽を観察して、西方の極楽浄土を思い浮かべる修行)をあげて、夕日岡がこれを修める地であったと説明されました。つづいて、三願転入のこと、弟子唯円による『歎異抄』のことについて話がおよび浄土真宗の奥行の深さをあらためて噛みしめる時間となりました。

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